白山市立明光小学校   カンボジアの子ども達


交流の記録

1.はじまり 平成17年11月 日本の子ども達からダイレクトアクション!<更新日2005.11.21>

2.平成17年12月 日本の子ども達のメッセージがカンボジアへ...     <更新日2006.03.05>

3.平成18年 2月 カンボジアからのメッセージを日本の子ども達へ   <更新日2006.03.05>




交流の記録1.はじまり

日本の小学生とカンボジアの子ども達 つながれ心と心


育てよう!日本の子ども達のダイレクトアクション!!

 
  <写真:MRO北陸放送のニュースで紹介された3年1組の皆さんの様子>

石川県白山市立明光小学校3年1組の 「わたし達のダイレクトアクション!」

CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンの人道支援事業活動に賛同してくださった小学校のみなさんが、カンボジアについて独自に情報を手に入れ学び、ダイレクトアクション活動を始めました。

12月に予定しているカンボジア訪問に、クラスの皆さんからのビデオメッセージ、お手紙、そして一生懸命作ってくれた沢山の折鶴を持って、カンボジアの子ども達に届ける計画でいます。

私達は、等身大の人と人がつながっていくことを大切に育てていくことを願い、あえて計画を立てて行く事はしないことにしました。平和を形作ろうとするのをやめ、今芽生えてきた子ども達の意識と行動をそのまま届け、自然につながっていく交流を育てたいと思っています。

 
  <写真:CEALOグローバル・ハーモニー・ジャパンの活動も勉強してくれました/子ども達からの折鶴と手紙>

カンボジアでも、これまで支援してきたつながりある子ども達はたくさん居ます。しかし今回は、カンボジアでも育ちつつある高校・大学生の平和に関心のある学生達に、まずこの小学生のメッセージを見てもらおうと思っています。彼らは、この夏日本の大学生が企画した名古屋万博での合宿に参加した学生達です。

彼らが継続して平和活動に参加し、自国カンボジアで平和へのダイレクトアクションを自分達なりに実行していくことも同時に育てていきたいと思っています。日本の小学生のちょっとお兄さん、お姉さんの年齢になるカンボジアの学生達。日本の小学生とカンボジアの同年齢の子ども達の心の架け橋役になれるかどうか、彼らがどう感じどう行動するかをまず見たいと思います。

日本の子ども達が日本に居ながらにして得られる世界の情報は限られています。私達が呼びかけているいる『心豊かな国際協力』とは、人として、一人と一人が平等な関係でつながり、そして足りないところは分かち合う...、という調和を目指した相互協力です。上から下への支援、良い悪いと自分達の基準でジャッジした中では平等な関係が生まれず、調和とはいえません。

そこで欠かせない事は、大人がまずどう理解し行動するか、そして子ども達にどんな機会を提供しサポートできるかだと私達は考えます。大人から子どもへ与えられるのはチャンス、きっかけだけであって、すべてをお膳立てしたところで行動させたのでは、これも上から下への支援になってしまうと私達は考えます。子ども達が生きた情報を自分達で手に入れ、自分達の実力の中で体験することが大切だと思います。嬉しい事もがっかりすることも色んなことがあるでしょう。子ども達がもっともっと体験して感じること、そしてそこからまた行動していくことを願っています。彼らが動き、その後出来ないところを補いながらまた次の機会を提供しつつ、サポートを続けていきたいと思っています。

石川県には当団体の協力任意グループ、グローバル・ハーモニー・石川のみなさんがいます。「だれかに任せるのではなく、自分は何ができるか、それをまずやって次に託し、一人ひとりがつながっていく国際協力を...」という、ガユーナ・セアロの呼びかけに、石川のみなさんは長年の協力を通しグループとして、そして個人として活発に活動中です。

この小学生の皆さんがダイレクトアクション活動を始めたのも、担任の松下浩一先生ご自身の思いとダイレクトアクションがあったから、子ども達にきっかけが巡ってきたのだと思います。大人の役割って大きいですね。この大きなギフトをつかみ、行動をおこした子ども達が次にどんなギフトを受け取るのでしょうか。まず日本で子ども達が得た情報を元にアクションを起こしました。松下先生の思いは、「カンボジアの子ども達は本当に不幸なんだろうか、ということを見て欲しい。かわいそう、だからではなく心つながる友情を育んで欲しい」ということです。

今回子ども達が独自に日本で学んだカンボジアは、戦争で親が居なかったり地雷が沢山で大変、というカンボジアでした。ですから、子ども達のメッセージも、「手や足がなくても頑張ってください。応援しています」という内容が多くありました。子ども達の素直な気持ちのままですね。それを大事にカンボジアに届け、さぁ、どんなものが返ってくるか、楽しみですね。



12月、カンボジアでどんな子ども達に出会い、日本の子ども達からのギフトを受け取ってどんな反応をするのか、そして果たしてそこから行動に移すことを彼らが選ぶのか...。どんな展開になるかとても楽しみです!
ご報告はこのページで。乞うご期待!


交流の記録2.日本からのメッセージ→カンボジアへ!

がんばれ!カンボジアのボランティア学生チーム

私達の国、カンボジアって、海外からこんな目で見られているの?1

 
明光小学校3年1組からのメッセージと交流への思いを聞いて...

予定通り、昨年夏に、名古屋万博での子ども交流合宿へ参加した高校生、大学生に集まってもらうことができました。日本の子ども達のダイレクトアクションを紹介し、子ども達と子ども達をつなげることは、大人同士では簡単に作ることができるけれど、君達はどうか?と持ちかけてみました。

万博の合宿以降、カンボジアで支援活動をするたびに声をかけ、積極的に奉仕参加してきた学生達。私達は、カンボジア人が自国の問題を見つめ、助け合い自立していくことが大切だと考えて支援活動を続けてきましたので、この学生達の存在はとても嬉しくまた希望のもてるものです。

「大人にお膳立てしてもらったところに、真の友情や交流が生まれると思えないのだけれど、小学生の子ども達同士が直接出会うのは難しい。そこで君達に、お兄さんお姉さんとして架け橋役をお願いできたら嬉しいのだけど..」
と、話をもちかけました。


返事はもちろんOK。自分達にも何かできる、と喜んでくれています。
子ども達の様子をビデオで見て、嬉しそうな学生達。そこで子ども達からのお手紙を見せました。もちろん、何て書いてあるのか訳してあげなければいけません。

子ども達の手紙の一部
「カンボジアのみなさん。じらいに負けずにがんばってね。」
「手や足がなくなってもおちこまないでください。ぼくたちは応援しています。」
「お父さんやお母さんがいなくても元気でいてください。」


学生
「.....。」

「これは、日本の子ども達なりに、カンボジアの情報を集め、カンボジアを支援に訪れた人の話を聞いて書いたものだから、純粋に彼らの気持ちをかいたものだよ」。
と、説明を加えました。学生達の反応は、

「自分達の国が、外国からこんな風に見られているのはとてもショックです。」
「正しい情報を伝えなければいけないと思います。」


色んな感想がでました。しかし、本当に自分達の国は平和で、手足がない、親がいないことで苦しんでいる子ども達がいないのか、というと彼らはよく分かっていません。そこでリーダー役の大学生が、

「正しい情報を日本に伝えに行かなければ行けません。それには、もっと自分達がカンボジアのことを知らなければいけないと思います。自分達が愛と優しさをもっと持って、カンボジア人同士で助け合えるようにならなければいけないと思います。そのために、もっとカンボジアの平和づくりに関心のある学生達を集めて、お互いに助け合う活動をやっていかなければいけないと思います。

と意見してくれました。その意見が出たところでその日のミーティングはおしまい。

ミーティングの終わりに、
「ところで、明日セアロはこの子ども達の手紙と文具のプレゼントを持って孤児院の子ども達に会いに行くけれど、誰か一緒に行きたい人いますか?」
という呼びかけに、高校生のリーダーが沢山の学校の友達を連れてボランティアにやってきました。

 

市内と周辺5箇所の孤児院・更正施設から1000人の2−18歳の子ども達が集まり、500の折鶴と文具セットを手渡しました。500世帯の家族にも20kgのお米を配布しましたので、1日中よく働きました。



ギフトを受け取った子ども達は、みんな両親のいない子ども達ばかり。着ているものもボロボロです。学生達はカンボジアでは裕福な家庭の子ども達が中心です。まずは小さい子どもの多い孤児院から、大きな子ども、そうちょうどこちらの学生たちと同年代の少年、少女がやってきました。

彼らの中には、両親はいても養育できないで施設に入れられた子、虐待を受けて保護された子、ドラッグや非行から立ち直ろうとする子がいました。きれいな制服を着た学生達の前でうつむいている学生達。「屈辱」、そんな言葉が彼らから伝わってくるようでした。

学生達が、その年齢の高い子ども達にプレゼントを手渡す前に、昨日話し合ったことを思い出してもらい、彼らにどう接するのがいいか、反対の立場ならどう思うかをそれぞれが考えて行動してもらいました。



ボランティア活動を終えて、みんなでミーティング。半日のダイレクトアクション体験の感想や反省、学びを話しあいました。彼らが中盤から、日本の子ども達に代わって心を込めて「受け取ってくれて、ありがとう」という気持ちで両手で笑顔で手渡しできるようになったことが、とても嬉しく思いました。

この経験のきっかけを与えてくれたのは、日本の子ども達。彼らにお返しのビデオメッセージを贈ることにしました。



一同
「こんにちは!シュムリアップスーオ!」
代表
「日本の子ども達、僕らもこれから、愛と心で人がつながり助け合っていける平和なカンボジアづくりに貢献したい、がんばります!」
一同
「さようなら!」


2月、日本に帰国し、明光小学校の子ども達に、学生達が手紙と折鶴を手渡す様子、そしてビデオメッセージを届ける予定です。

小学校の子ども達、どんな風に受け取るかな?!



(番外編)

このカンボジアの学生達は、1月カンボジア支援時に再び村訪問支援に参加し、次のプロジェクトへ積極参加を決めています。カンボジアでこれまで毎年実施してきた、子ども達の夢と自立を応援するコンテスト事業に、学生が挑戦することになりました!
この様子は、「18年1月カンボジア人道支援事業」でお伝えします。
非営利活動事業/奉仕活動の普及啓発事業
ダイレクトアクションの応援事業

2005.5〜中部大学生のダイレクトアクション応援