非営利活動事業/人道支援事業 <カンボジア>


<現地報告>
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●2004.9月支援記録 <収支報告>
●2004.11月支援記録 <収支報告>
●2005.2月支援記録 <収支報告>
●2005年5月支援記録 <収支報告> NEW

 
2005年5月の記録
                             人道支援事業:カンボジア人道支援
                             期間:5月10日〜
5月15日 <収支報告>

支援先と主な受益者


1) Phum Prek Trasar, Srok Peer Raing, Paey Veng Province
2) Phum Prek Rey, Phuin Prek Kong Reach, Srok Lvea EM, Candal
3) Moang Village
4) Hope of Cambodia
5)
おりがみスクール
6) プノンペン市内、Phum Prek 村 学生と児童



カンボジアへの支援をより多くの人々に行うため、地元NGOと協力し、村を数件訪れました。特に、カンボジアの貧しい人々、つまり村の農民にとって大きな問題となっているのは、水の問題です。村のインフラが整っていないため、雨季にはどこもが水浸しで橋が流されてしまうことも度々起こります。一方、あれだけあふれていた水が乾季に入ると全くなくなり、農作物も育てられません。単純に、貯水池や用水路ができれば、これらの問題は解決されます。

政府の対応の問題だけではなく、人々の問題でもあります。なぜ、自分達で出来る、こんな単純なことができないのか。みんなが協力して、自分達でやればできることなのに。そう思わずに入られません。これが、カンボジアの内戦からの一番の被害だと思います。戦時中は、人々はコントロールをされ、自分から意思をもって行動する、村人が協力し合って自分達で何かする、こういうことは絶対に許されない事でした。

何をされても、貧しくても苦しくても、ただじっと黙って我慢するだけ。言われたことをするだけ。与えられたものだけで生き延びる。カンボジアの人々に許されたのはそれだけです。人間性や心を忘れてしまったことは、物質的な損害など比べ物にならないほど大きいのだと、現地の仲間はいつも話しをしています。

ただ、嘆いて終わったのでは意味が在りません。そんな中で、彼らが自分達で立ち上がれるきっかけを、あの手この手で精一杯支援できるよう頑張っています。今回、カンボジアにダイレクトアクション体験同行した日本の学生と街に暮らす子ども達を連れて、数箇所の村を訪れました。物資の支給や、用水路建設、貯水池建設、寺院建て直し、と、それぞれ自立に向けて役立つものを寄附しました。

今回の訪問では、すべて現地NGO(Hope of Cambodia/プリンセス・カンタレス代表)と協力し、その後の様子を調査、指導を続けて行くことにしています。特に、現地NGOの依頼あって新しく訪れた村では、人々、子ども達はお寺を中心として暮らしていました。カンボジアに今必要なのは、道徳心、思いやり、助け合い、そして努力するという、心の教育です。いくら物を与えてもそれを生かすのは人間です。

現地協力NGOのHope of Cambodiaは、設立以来カンボジア国内で寄附金を集めたり協力を得ながら、少しずつプロジェクトを進めています。あちこちの村を少しずつ出来る範囲で訪問したり支援しながらカンボジア人の本当の貧しさとは何か、私達と同じことを感じながら活動を続けています。各地の調査や支援をしていいて行き着いたところが、お寺を中心とした村だったそうです。もともとは、カンボジアの村社会の基本だったそうですが、今はお寺は沢山あれど真にその姿を残しているところは多くないそうです。

このNGOでは、物質的な支援を行いながらも、同時に若い僧侶の支援をし、村の人々に物ではなく大事なのは心であり行動であることをさらに学んでもらうことを進めています。もともと寺を中心としたその基盤のある人々は、支援が生き自立も早いことが見られると。このような僧侶、人々のいる村は、今のところあまり見つかっておりませんが、一つでも模範ができればと希望を抱いています。

今後も引き続き、理想のカンボジア人のための村づくりが実現していけるように、各地で支援を続け、そして新しい出会いで正しい人々やリーダー達を見つけていくことを地道に続けていきたいと思います。